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♦ バイオメカニクス論レポート課題3

 民間軍事会社を利用するメリットとデメリットを調べて書きなさい。
                              N大学大学院 S研究科
                                        培茶
                                    
 金を対価に戦争に参加する民間人の歴史は古く、中世以前から存在する傭兵にまでさか
のぼる。その後近世に至って徴兵制による常設軍が整備されるまで戦争の主役は傭兵たち
であった。
 世界大戦が終了し、祖国へ帰還した兵士たちには仕事が無かった。特に大戦の主戦場で
あるヨーロッパ等での生活は苦渋を極めた。敗戦国はもちろんのこと、戦勝国でさえ、退
役後の仕事はすくなかった。そこで、実際の戦地で訓練と経験を積んだ兵士たちが、現在
のような民間軍事会社(PMC)を形成していった。その後、PMCの活動が顕著になってきたの
は冷戦終結後である。先進国が軍備を縮小し、余剰になった元兵士が労働力市場に流れ込
んできたことが背景にある。

 PMCといっても、その実態は様々であり、
・軍事戦闘会社
・警備(安全保障)会社
・軍事コンサルティング会社
・軍事支援会社
等に分類される。いわゆる「傭兵」にあたる軍事戦闘会社はそのリスクの高さから縮小傾
向にあり、主流となっているのは兵站、輸送、情報収集などの支援、紛争地での医療や警
備などを担う軍事支援会社である。これらに雇用される人間の多くは国軍・もしくは特殊
部隊の出身者であり、軍事分野のエキスパートが従事している。他に戦場で活動する企業
の中には軍隊の洗濯物やごみの処理などを扱う会社もある。

 PMCを利用する事についてはメリットもデメリットも存在する。最も大きなメリットは
軍運営の効率化が図れることである。実践経験のほとんど無い素人同然の軍人を戦地で従
事させるよりは、元エキスパートのPMC社員を雇うほうが効率的で、人的被害の軽減にも
なり、軍事費用の削減にもつながり、退役軍人の雇用対策にもなっている。
 しかし、PMCの活動は政治的思想に利用されていると言う側面を持つ。PMC社員が戦死し
た場合、例えそれが米軍に雇用された者であっても「米軍人の戦死者」にカウントされな
いことである。世論や議会の風当たりを避けるために、危険な仕事を金目当ての自己責任
で行った事にしているのである。このように、戦争の真相を包み隠すような状態は、我々
観察者にとっての大きなデメリットにならないだろうか。
 傭兵は、ジュネーブ条約により正式に禁止されている。しかし当のPMCはジュネーブ条
約に抵触することはないとして活動を続けている。もともと国際法の想定外の存在として
生まれたPMCは、非戦闘員の人道的待遇をも定めたジュネーブ条約の適用も受けられない
のが現状である。今回拉致されたとされる「米軍に雇用されていた日本人である」斎藤氏
の場合、救出・保護を行うのが米国なのか日本なのかもはっきりしていない。

 戦争をするための法がある。そんな立法社会の現代において、法的に宙ぶらりんな存在
が戦地にいることが問題なのである。さらにその宙ぶらりん存在が、強力な需要のもと運
営されている事が問題なのである。ただ、その存在を否定することはしない。その存在の
否定は国連・NGO・マスコミ・国軍それぞれの活動の滞りにつながる。ただ、PMCの人員の
扱いを定めた国際条約が定められていくことを強く望む。

	

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